高卒で公務員になると後悔する?後悔する人の特徴や進路の考え方も紹介
「高校卒業後は公務員になろうかな?」
「民間企業に就職しようか、公務員になろうか悩んでいる…」
というような方は、多いのではないでしょうか。
高校卒業後に公務員になったものの、「高卒で公務員になって後悔した」という意見がある中、「高卒で公務員を選んでいなくて、今後悔している」という意見もあります。
今回の記事では、高卒で公務員になって後悔する理由と、就職後に後悔しないための進路の考え方を解説します。
記事の後半では、公務員になって後悔する人と後悔しない人の特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
高卒で公務員になって後悔する理由
高卒で公務員になって後悔する理由は、いくつかあります。
具体的には以下の5つです。
- 学歴で給与が変わることがあるから
- スキルが身に付きにくいから
- 大学進学した友達に羨ましさを感じるから
- 大卒公務員との昇進に差を感じるから
- 2年〜4年で部署移動があるから
公務員に限らず、就職してから後悔するのには理由があります。
事前にきちんと情報収集をすることで、ミスマッチを減らすことができるため、まずは公務員の実情を理解していきましょう。
学歴で給与が変わることがあるから
高卒公務員は、大卒公務員と比べると給料が低く設定されていることがあります。
20代の高卒国家公務員の場合は、おおよその年収が300万円です。一方、20代の大卒国家公務員の場合は、おおよその年収が350万円とされています。
学歴によって、50万円ほどの差があり、年齢を重ねるごとにこの差が広がります。このことから、公務員は年功序列であると考えられます。
自分のほうが早くに勤めているにも関わらず、学歴や年齢によって自分の給与が低くなることもあるので、給与や昇給については事前に理解しておきましょう。
スキルが身に付きにくいから
公務員の場合は、スキルが身に付きにくいとされています。
なぜなら、ほとんどの業務にマニュアルが存在し、ルーティン作業のようになってしまうからです。
公務員の仕事は、WEBサイトを制作するプログラマーやベンチャー企業の社員などのように、試行錯誤はあまり必要としないことが多いです。
やりがいやスキルアップを求める方にとっては、公務員の仕事が退屈に感じるため、決められたことをその通りに進めたい方は向いているといえます。
イケイケの民間企業と比べて、ルーティワークが多いことから、スキルが身に付きにくいため、将来的に自分はどうなりたいかを考えて、進路を決めましょう。
進学した友達に羨ましさを感じるから
大学や専門学校に進学した高校の同級生から、キャンパスライフの様子を聞くこともあるでしょう。
たとえば、大学生では単位さえ取れれば、自分の自由に授業が組めるため、平日週5日のうち授業がない日が1日あったり、午前だけ・午後だけ授業がある日にできたりします。
人によっては、プライベートの時間が多く取れるため、アルバイトや恋愛、旅行、などのびのびと過ごす方もいるでしょう。
一方、就職した場合は、公務員だけに限らず、基本的には週5日勤務です。平日のプライベートの時間は少なく、学生ほど自由に使える時間はありません。
そのため、大学や専門学校に進学した友達のキャンパスライフに羨ましさを感じてしまうことが多いです。
大卒公務員との昇進に差を感じるから
さきほど紹介したように、大卒公務員との年収の差は約50万円ほど。高卒公務員と大卒公務員では、待遇に差がありますが、昇進スピードにも差があることがあります。
大卒公務員の場合は、”幹部候補生”として採用されるケースが多く、昇進のスピードは早め。結果として、高卒公務員との役職差が明確になるでしょう。
とはいえ、基本的には30代後半〜40代までは、学歴によらず、出世や昇進のペースは一定の傾向があります。しかし、高卒公務員の場合は、どんなに頑張ってもゴールが見えてしまうこともあるので、その点が高卒公務員のデメリットといえます。
2年〜4年で部署異動があるから
公務員だけに限ったことではないですが、公務員の場合は2〜4年ほどで部署異動があります。さらに、異動する先を選ぶことができません。
入社してから2年ほど働き、ようやく仕事に慣れた頃に別の部署に異動し、また1からのスタート。
せっかく人間関係にも慣れたのに、またイチから人間関係を築くのは大変ですよね。
異動自体を「違う仕事ができるから楽しい」などとポジティブに捉えられる方であれば、問題ないですが安定して同じ仕事をしたい人は苦痛に感じるでしょう。
高卒で公務員になってから後悔しないための進路の考え方
ここからは、高卒公務員になってから後悔しないための進路の考え方を解説します。
民間企業に就職しようか、公務員になるべきか迷っている場合は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
民間企業に就職するべきか、公務員になるべきかを考える
まずは、自分が高校を卒業したあと、民間企業に就職するべきか、公務員になるべきかを考えましょう。
将来のキャリアプランやライフプランも考えた上で、どちらにするかを選択するとよいでしょう。
例えば、将来的には自分でカフェを開きたいと考えているのであれば、飲食業界の民間企業に就職するのがおすすめです。一方、安定した生活や給与を求める方やルーティンワークが得意な方は、公務員になるのがおすすめです。
以下から具体的に解説していきます。
将来的に独立や転職を考えているなら民間企業を選ぶ
将来的に、独立を目指している方や転職をしながらキャリアアップをしようと考えている方は、民間企業への就職を選びましょう。
なぜなら、公務員で培ったスキルよりも民間企業で培ったスキルのほうが、将来的に目指している仕事に適しているからです。
例えば、飲食店を開きたいと思っている人が、公務員として事務職を3年間経験し独立するよりも、飲食業界で店舗経営や運営を3年間経験し、独立するほうが知識や経験の量が圧倒的に上です。
また、公務員になってから民間企業に転職することは難しいとされています。なぜなら、公務員の場合は、業務を通して利益を追い求めるケースが少ないからです。
民間企業はサービスや商品を販売し、その売上や利益で給与の支払いや商品仕入れ等のやりくりを行います。つまり、売上がたたなければ、赤字は必至。最悪の場合は、倒産することにもつながります。
企業によっては、「公務員だから優秀だと思うけど、うちでは活躍が難しそう…」という印象を与えてしまうこともあるので、転職活動のハードルは高くなってしまいます。
副業をしたいなら民間企業を選ぶ
独立や転職をしたい方以外に、ライターや動画編集などで副業収入を得たいと思っている方は、民間企業を選びましょう。
民間企業の会社員は、企業によって副業OKかNGかは異なります。
最近では、副業解禁の流れもあるため、ほとんどの企業で副業ができるようになっていますが、公務員の場合は難しいでしょう。
なぜなら、「国家公務員法」と「地方公務員法」で「営利目的での務めまたは私企業の経営の禁止」とされているからです。
副業を解禁した自治体もあるため、受験する自治体の副業事情も調べてみてくださいね。
安定を求めるのであれば公務員を選ぶ
「将来、安定した生活がしたい」という方は、公務員を選ぶのがよいでしょう。
公務員は、安定的な収入に加えて、残業時間は少なく、手当や休日の体制も整っています。
将来は家族を持ち、プライベートの時間をしっかり確保したいという方に向いているといえます。
また、地元地域への貢献や国のために働く仕事がしたいという場合は、同じく公務員が向いています。
高卒で公務員になったら後悔する可能性がある人の特徴
ここからは高卒で公務員になって後悔する可能性がある人の特徴を紹介します。
具体的には以下の2点です。
- 民間企業と公務員のどちらに就職するかで悩んでいる人
- 進学してキャンパスライフを楽しみたい人
順番に解説していきます。
民間企業と公務員のどちらに就職するかで悩んでいる人
民間企業か公務員のどちらに就職するかでずっと悩んでしまうと、どっちにいっても後悔することにつながります。
公務員になったときには、「やっぱり民間企業に就職すればよかった」となり、民間企業に就職したときは「やっぱり公務員になればよかった」となります。
これらは、事前に情報収集が十分にできていなかったのと、自己分析が足りていなかったのが原因です。
就職でのミスマッチを減らすためには、求人票や募集要項を読むだけではなく、実際に職場に行き、仕事を体験することも重要です。また、自分は将来どんな人になりたいのか、どんな仕事がやりたいのかを明確にしておくと、就職後の後悔は減らせますよ!
進学してキャンパスライフを楽しみたい人
就職ではなく、進学してキャンパスライフを楽しみたいと思っている人は、公務員になってから後悔しやすいです。
上述したように、社会人に比べて、大学生や専門学生のほうが自由な時間は多いです。
同級生のキャンパスライフの様子を聞いて、羨ましいと思う可能性もあります。自分はそもそも就職したいのか、進学したいのかをまずは考えてみましょう。
進学したいのであれば、学校でどんなことを勉強したいのか、学んだ結果、どんな仕事ができるようになりたいのかまで考えると、より進路選択がしやすくなります。
国や学校独自で設けられている奨学金制度も考えながら、進路選択してみてくださいね!
高卒で公務員になって後悔しない人の特徴
公務員になって後悔する人がいる一方、高卒で公務員になって後悔しない人もいます。
具体的には以下2点が特徴です。
- 公務員になってからやりたいことが明確
- 長く安定して働きたいと思っている
順番に解説していきます。
公務員になってからやりたいことが明確になっている人
自己分析した結果や幼い頃からの夢などで、公務員になってからやりたいことが明確な方は、公務員になっても後悔しないでしょう。
社会や人の役に立ちたいという意識が強い方は、公務員に向いています。
また、地方公務員の場合は、「住民が何を求めて、何を不満に思っているのか」という声を拾い、行政活動に活かす必要があります。
「地域や国をもっとよくしたい」という気持ちで仕事に取り組める方は、公務員になって後悔しないです。
長く安定して働きたいと思っている人
ひとつの仕事で長く安定して働きたいと思っている方は、公務員になっても後悔しないでしょう。
公務員の仕事は、景気に左右されにくく、収入が安定しています。そのため、安定した収入を確保して、長期的に働きたい方は、公務員に向いています。
ルーティンワークが苦痛に感じず、やりがいをもって働ける場合は、公務員を目指すのがおすすめです。
まとめ
ここまで、高卒で公務員になって後悔する理由や進路の考え方を紹介してきました。
公務員だけに限らず、就職活動において後悔しないためのポイントは、情報収集と自己分析ができているかどうかです。
「有名企業」や「勝ち組」といわれる職業や企業でも、実際に働いてみると、そうでない場合や自分にあっていないこともあります。
ミスマッチを防ぐためにも、気になった仕事はよく調べたり、先生に聞いたりして、自分に合っているかを考えましょう。
今回の記事を読み、高卒で公務員になるか民間企業に就職するかの進路選択の役に立てられたら嬉しく思います!
コメント