高卒向け求人票の見方|項目の解説や必ずチェックしたいポイントも紹介
企業選びをする上で、大切な求人票。
しかし、
「求人票が公開されたとはいえ、見方が全然分からない…」
「最低限これだけはチェックしたほうがいいという項目ってあるのかな?」
上記のように、求人票の見方が分からない方は、多いのではないでしょうか。
仕事内容や給与・福利厚生などの待遇が書いてあるものの、そもそも「週休2日制と完全週休2日制って何が違うの?」「残業時間が多い基準は何時間から?」というような疑問も出てきてしまいますよね。
そこで、今回の記事では、求人票で事前にチェックしておきたい項目や各項目別にどんなことが書かれているのか解説していきます。
また、記事の後半では、求人票以外で企業情報を得られる方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
求人票で事前にチェックしておきたいポイント
まずは、求人票の中でこれだけはチェックしておきたいというポイントを紹介します。
具体的には下記6点です。
- 離職率の高さ
- 福利厚生の充実度
- 研修制度の有無
- 有給休暇の取得率
- 残業時間
- 昇給の有無
企業から内定をもらったあとのことも考え、事前に求人票から企業の特徴や魅力を理解できると、就職活動がよりよいものになっていきます!
求人票でのチェックポイント1.離職率の高さ
ひとつ目にチェックしたいポイントは、離職率の高さです。
離職率の高さは、求人票裏面の「青少年雇用情報」に過去3年分の応募・採用・離職者数が書かれています。
離職率の平均値は約3割。つまり、入社した方が10人いれば、そのうち3人が離職するのが平均ということです。
この「約3割」という平均値を大きく上回る場合は、働き方などに課題があることが多いとされています。
入社後、やっぱり自分に合っていなくて辞めてしまうのは、企業にとっても自分にとってもよいとはいえません。
応募を決める前に必ずチェックしておきましょう。
求人票でのチェックポイント2.福利厚生の充実度
ふたつ目に確認したいポイントは、福利厚生の充実度。
福利厚生は、従業員とその家族の生活(経済+健康)の安定を目的としています。加えて、働きやすい環境に整えることで、従業員の能力発揮と成長を支援しています。
福利厚生が充実しているというのは、その分、働きやすさだけではなく、プライベートの充実度も高まります。
たとえば、以下のような福利厚生があると、充実しているといえます。
- 住宅手当
- 借上社宅
- 社有社宅
- 家賃補助
- 食堂
- 昼食補助
- 飲み物、お菓子等の無料提供
- 法定外の健康診断(人間ドックなど)
- 施設利用、レジャー割引に関する制度
- eラーニングの支援
- 書籍購入費の補助
- アニバーサリー休暇
- リフレッシュ休暇 など
とはいえ、上記すべてが揃っている企業は多くありません。今後のことも考え、自分にとって必要な福利厚生が揃っているかを確認してみてくださいね。
求人票でのチェックポイント3.研修制度の有無
研修制度の有無は、自分の能力開発、自己成長に関わります。
研修制度が整っていれば、初めて行う仕事でもスムーズに進められるようになります。
一方、研修をせずに働くと、思うように力を発揮できず、仕事に対する自信がなくなってしまいます。また、正しいスキルや知識を身につけられないため、社会人としての成長が遅れてしまいます。
入社後の研修制度があるのか、教育体制にが整っているのかなども事前に確認しておきましょうね。
求人票でのチェックポイント4.有給休暇の取得率
会社は労働者に対して、有給を付与する義務があります。また、労働者の有休消化も義務です。
「有給休暇が取れない」というのは違法であり、青少年雇用情報で有給休暇の平均取得率を確認しましょう。
求人票でのチェックポイント5.残業時間
労働行政によると「1日4時間以上の残業」「1ヶ月の残業平均が2ヶ月連続で60時間を超える」という場合は、注意が必要とされています。
1ヶ月の残業時間が60時間というのは、ひとつき20日の営業日があれば、単純計算で毎日3時間の残業です。
例えば、定時は9時〜18時でも、残業が3時間あれば帰るのは21時。通勤に1時間程度かかるなら帰宅するのは22時頃です。これでは、土日以外の自分の時間はほとんどありませんし、十分な休息が取れません。
残業時間が少ないほど、自分の時間も取りやすいので、事前に求人票から確認しておきましょう。
さらに、月80時間を超える残業は「過労死ライン」となっています。
第一志望としている会社の残業時間は、一ヶ月平均でどれくらいなのかをしっかり確認しておきましょうね!
求人票でのチェックポイント6.昇給の有無
会社によって、昇給額は異なりますが、勤続年数が長くなるにつれ、給与が上がるのが一般的です。
求人票の「賃金等」の欄で、昇給の前年度実績を確認しましょう。
求人票の見方|各項目別で解説
ここからは、求人票項目別にどんなところを見ておけばよいのか解説していきます。
求人票の項目は、大きく分けて11個ほどあります。
すべての項目を覚えて、事細かに企業情報を得るというよりも、ポイントを抑えて、効率よく企業を探していくほうがベストです。
項目別で解説していくので、参考にしてみてくださいね。
雇用・就業形態
雇用形態には期間が定められていない「正社員」のほか、雇用期間が定められた「契約社員」などがあります。
契約社員は、労働者と使用者が合致して定められた契約期間の中で働き、期間が終わることで自動的に契約終了となります。
意外と雇用形態を見落とし、正社員だと思っていたら契約社員の募集だったということもあるので、しっかりチェックしておきましょう。
職種・仕事の内容
自分にあった仕事を見つけるために、仕事内容はしっかり確認しましょう。
業務内容のほか、研修方法についても明記されている場合があるので、不安を解消できる項目のひとつでもあります。
就業場所等
自分が企業から内定をもらって入社後、実際に働く場所が書かれています。本社所在地とは住所が異なる場合があるので、注意が必要です。
アクセス情報も記載されていることがあるので、駅から近い場所にあるのか、遠かったとしても自分が通いやすいかどうかを確認しましょう。
遠方から通う方は、車通勤ができるかどうかも確認しておくとよいですよ!
加入保険・福利厚生等
「雇用」「労災」「健康」「厚生」の4つを社会保険と呼びます。社会保険に加入することで得られるメリットは数多くあるため、興味のある会社が何の保険に加入しているのかしっかり確認しましょう。
賃金や手当等
給与がどのような形で支払われるのかなどが詳しく記載されています。手当にはさまざまな種類があり、「定期的に支払われる手当」「特別に支払われる手当」に分けられます。
基本給・・・基本賃金のこと | |
通勤手当や残業手当、役職手当などの各種手当は含まない給与。 | |
月給・・・基本給+固定手当+変動手当 | |
変動手当は、残業代など毎月金額が変わる手当のこと | |
手取り・・・保険料や所得税などを引いたもの | |
実際に毎月受け取る金額のこと、月額の8割〜7割程度といわれている。(月額×0.7〜0.8をすると手取りの目安がわかる) |
また、通勤手当が実費ではなく、上限がある場合や会社規定の計算方法により支給される場合があります。
遠方から通う場合は、交通費の上限はどれくらいかを確認し、定期代のほうが手当よりも高くならないか調べてみましょう。
賞与・昇給について
賞与や昇給については、前年度実績が記載されており、回数や金額など業績によって変動することがあります。
就業時間
定時が決まっている会社であれば、時間の記載を確認すればよいだけですが、勤務時間が不定の職場や働きやすい職場を目指している企業などでは、定時が決まっていない場合があります。
以下が提示が決まっていない就業時間の一覧です。
変形労働時間制 | |
1日単位で労働時間を決めるのではなく、1日の労働時間を自由に設定し、月単位・年単位で労働時間を設定できる。 | |
フレックスタイム制 | |
総労働時間の範囲内で、始業・終業の時間を労働者が決められる。 | |
みなし労働時間制 | |
あらかじめ想定した時間分を働いたとみなす労働時間制度 |
休日等
休日の種類は主に以下の4つ。
- 週休二日制
- 完全週休二日制
- 隔週休二日制
- 4週○休
求人票には休日の表記がいくつかあります。
以下のような表記となっているので、確認してみてくださいね。
・「週休二日制:毎週」・・・完全週休二日制
一年を通して、必ず毎週2日間の休日があること
・「週休二日制:その他」・・・週休二日制・隔週二日制・4週◯休
一年を通して、月に1回以上、2日間休める週があること
・「週休二日制:なし」・・・週休二日制ではない場合
応募・選考について
複数応募が「可」の場合、記載の期日以降は他の求人と併願が可能となります。
選考方法の欄で試験内容を確認できるため、項目に応じて準備をしましょう。
就業場所と選考場所が異なる場合があるため、どこで選考が行われるかは、忘れずに確認しましょうね!
補足事項・選考について
使用期間や手当などが詳しく記載されている場合があります。
重要な情報が多い項目なので、補足事項も必ずチェックしておきましょう!
青少年雇用情報
青少年雇用情報には、いくつか項目があるので、それぞれ解説していきます。
1.募集・採用に関する情報
採用した新卒者の数や、労働者全体の平均金属年数が記載されています。
2.職業能力の開発及び向上に関する取組んぼ実施状況
社員を育成する際にどのような取り組みを実施しているのか、具体的に記載されています。研修や資格の取得補助、支援制度などについても確認しましょう。
3.職場への定着の促進に関する取組の実施状況
働きやすい環境なのかの参考になる情報が書かれています。
求人票以外で会社情報を知るポイント
求人票に記載されている項目の意味がわかれば、書かれている内容だけでその会社の基本情報がわかります。
とはいえ、文字だけの求人票で雰囲気までを深く理解することは難しいものです。
そこで、ここからは、求人票以外から会社情報を知るポイントを紹介します。
会社名でインターネット検索する
気になる企業を見つけたら、求人票を読むほかに、会社名でインターネット検索をしてみましょう。
会社のホームページや中途の求人情報が出てくることがあるので、会社選びの参考になりますよ!
また、会社のホームページではさらに細かく事業紹介があったり、実績事例がみれたりするので、入社したあとの仕事イメージもしやすいです。面接や履歴書作成でも役立つので、ぜひインターネット検索もしてみてくださいね。
応募前職場見学に参加する
求人票やホームページを読んだ後は、応募前職場見学に参加することをおすすめします。
なぜなら、文字だけでは分からない社内の雰囲気、働く社員の様子が分かるからです。
応募前職場見学に行くことで、より会社のことがよく分かりますし、履歴書や面接でのアピールにも役立ちます。
第一志望の企業から内定をもらうチャンスがグッと近づくので、気になった企業の職場見学にはぜひ参加してみてくださいね!
求人票とセットで高卒向け就活情報サイト「U:story」を活用しよう!
求人票を読んで興味を持った企業について調べるために、高校新卒向け就活情報サイト「U:story」を活用しましょう!
U:storyでは、募集要項や会社概要などの基本情報だけではなく、取材や撮影を通して分かった企業の魅力を伝えています。
また、U:storyに会員登録することで、北海道のすべての高校にお配りしているStoryBook(冊子)が読めたり、適性検査ができたりと、メリットばかりです!
求人票が公開された今、U:storyに登録しておき、就職活動に役立てましょう。
まとめ
ここまで求人票の見方や、求人票以外から企業情報を知る方法を紹介してきました。
確実にチェックしておきたいポイントをおさえれば、自分にあった企業を探しやすくなります。
まとめとして、事前に確認しておきたいポイントを改めて紹介すると以下の通りです。
- 離職率の高さ
- 福利厚生の充実度
- 研修制度の有無
- 有給休暇の取得率
- 残業時間
- 昇給の有無
上記のポイントをおさえておきつつ、そのほかの求人票の項目から企業情報を得ていきましょう。
求人票で基本的な企業理解を深めたあとは、ぜひ応募前職場見学への参加も検討してみてくださいね!
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